被害にあう前に知っておこう!「なりすまし」の事例
ある日、Aさんのアカウントから、クラスメイトのBさんに「私は同じクラスのCさんとDさんにいじめられている、あの二人は飲酒もしている」と二人が飲酒している写真と共にダイレクトメッセージが届きました。
BさんがAさんに確認すると、そのメッセージを送ったアカウントは、Aさんのなりすましであることが分かりました。
いじめや飲酒などの事実はなく、飲酒の写真もどうやら合成されたものでした。
Aさんは、なりすまされたことに関して、警察へ被害届を出すことにしました。 使われている写真から、身近な人物による犯行であることがわかりました。
このように、身近な人物になりすます事例も存在します。
身近な人物であれば、本人や友人の画像、個人情報なども把握しているため、なりすましをしやすいというのも事実です。
ネット上のなりすましといえば、詐欺目的のものが連想されますが、フォロー・フォロワーを増やすために人気アカウントになりすます行為や、個人攻撃のためのなりすまし行為なども存在します。
今回は、「なりすまし」に対して冷静に対応できるよう、「なりすまし」という行為を知ってもらいたいと思います。
そもそもなりすましとは?
ネット上に投稿されている情報などを無断で利用し、他人のアカウントを作成すること、或いは他人のアカウントを自分が所持者であるように装うことです。
何がなりすましにあたるのか?
このような行為はすべてなりすましに該当し、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
なりすましによって他人に危害を加えたり、何らかの支障をきたした場合は、罪に問われてしまいます。
罪に問われる可能性のあるなりすまし行為の例
なりすまされた本人の名誉が毀損された、信用が失われた、或いは企業や団体の業務やサービスに支障をきたした場合などは、名誉棄損罪や信用毀損罪、業務妨害罪などの罪に問われることがあります。
人気botアカウントの例
人気のbotアカウント作成者になりすましていたAさんに、本物の作成者Bさんが、「なりすましはやめてほしい」と連絡。
ところが、「botの運営をやってみたかった」「いつも見ていたから大丈夫」「一人では大変だろうから手伝います」等の身勝手な理由で、人気botアカウントは自分が運営すると言い出してきた。
その後BさんがAさんの申し出を断ってもAさんに理解してもらえず、何度も連絡が届くことになってしまった。
イラスト無断転載の例
あるイラストを自分で描いたと発言していたAさんに、Bさんから「私の作品の無断転載と、なりすましをやめてほしい」とのツイートがきた。
しかし、Aさんが拒否したため、Bさんがネット上で「この人はなりすましです!拡散してください!」と、このやり取りと一緒に投稿、「ひどいなりすましだ」と、拡散されることになった。
ところが、その後「この絵を描いたのは私です」と、本物の作者であるCさんが現れた。
意図は不明だが、なりすましの注意をしていたBさんも、本物の作者であるCさんのなりすましだったことが発覚。このやりとりで本物のイラスト作者が分からず周りが混乱することとなった。
なりすましの事例をいくつか紹介しましたが、いかがでしょうか。
ネットの世界では、なりすましをしようと思えば誰でも簡単にできてしまいます。場合によっては、ごく身近な人が軽い気持ちであなたになりすますかもしれません。
自分がなりすましの被害にあっても、慌てずに冷静な対応を心がけましょう。
ブログやSNSでのなりすましであれば、その運営元に通報するのが賢明です。
被害が深刻な場合は、警察に相談することをお勧めします。