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検索上位なのに公式じゃないの!?

増加するESTA申請代行サイトによるトラブル

ESTA(電子渡航認証システム)の申請を行うために検索して、検索結果の上位に表示されたのは公式サイトではなかった…。
こんな経験をされた方もいるのではないでしょうか?
表示されるサイトの説明欄をよく見ると、『申請をサポートします』など、代行サイトであることが書かれているのですが、初めてESTAの申請を行う場合や慣れていない場合などは見落としがちです。
最近では、公式よりも上位に申請代行サイトや偽サイトが表示されることがあるため、公式だと思って申請してしまい、トラブルに巻き込まれるケースが増えているようです。
アメリカのESTAだけではなく、イギリスやカナダへ旅行する際の申請でも同じような事例が発生しています。

そもそもESTA(電子渡航認証システム)とは?

ESTA(電子渡航認証システム)とは、ビザ免除プログラム(VWP) を利用して渡米する旅行者の適格性を判断する電子システムのことで、アメリカの場合2009年から義務化されており、渡米する際は必ず申請が必要となります。
このビザ免除プログラムというのは、90日以下であれば、ビザなしで商用や観光目的で渡米できる取り組みです。
同じ電子渡航認証でも、アメリカの場合はESTA、イギリスはETA、カナダはeTAと表記の違いがあります。
国によって有効期間が異なり、パスポートの期限が切れると認証も取り消されてしまうため、旅行する際は必ずチェックしておきましょう。

検索結果上位に表示される非公式サイト

今なぜ、ESTA(電子渡航認証システム)に関わるトラブルが増えているのでしょうか。
その理由として、冒頭でも説明した通り、
・検索すると、公式よりも申請代行サイトが上位に表示される
・非公式サイトだけれど、サイト内のデザインが公式と同じように作られている
・サイト名などを見ても、どれが本物なのか判断しづらい
などの点から、公式サイトだと思って申請代行サイトに申し込んでしまう方が跡を絶たないのです。

代行サイトへの申請によるトラブル例

公式サイトから申請しようとして、間違って代行サイトを利用した方からは、以下のような問題が発生したとの報告があります。

・誤って代行サイトで申請したら、公式だと数千円で済む代金が手数料で万を超えていた
・キャンセルを申請してもサイト運営者と連絡がつかない
・返金を希望しても連絡がなく、申請も行われていなかった
・申請が完了したとデータが届いたが、これが本物かどうか判断できない

間違って代行申請サイトを利用しないためには

申請を行う際には、以下のような基本的な内容の確認と、確実に公式サイトへたどり着く方法を知っておきましょう。

・今開こうとしているのは、本当に公式サイトなのかを確認する
・申請を行う前に、キャンセル方法について確認をしておく
・注文確定前に、きちんと金額が表示されているか確認する
 (表示されていない場合、詐欺サイトの可能性あり)

・各国の政府公式サイトからESTA関連のページを探す
国民生活センターの記事に記載されているリンクから移動する

最後に

今回のようなトラブルに巻き込まれないためには、インターネットの検索結果上位に表示されるのは、公式ばかりではないということを知っておく必要あります。 申請代行サイトや悪意のある詐欺サイトは、あえて公式と間違えやすい表示を行っているため、必ずサイト内を細かく確認して、公式サイトなのか、それとも代行サイトなのかを確認するようにしましょう。