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特集記事

フィッシング詐欺に騙されたときの対処法

フィッシング詐欺とは?

フィッシング詐欺とは、実在する企業やサービスになりすまし、個人情報をだましとる詐欺のことであり、メールやSMSで偽サイトへと誘導し、本人に個人情報を入力させることで情報を不正に入手します。
誘導される偽サイトは本物そっくりに作られており、見た目だけでの判断は非常に困難である場合が多く、さらにサイトへ誘導する目的のメール文章も、緊急性の高い内容が書かれていることが多いため、「早くなんとかしないといけない」と考える時間を与えないようになっています。

それぞれの対処方法

では、実際にフィッシング詐欺に騙されてしまった場合、どのような対処をすればいいのかをパターンごとに解説していきます。

怪しいメールやサイトを開いてしまった!

メールやサイトを開いた段階では、まだあなたの情報が盗まれている可能性が低いため、落ち着いて内容を確認しましょう。
そして、メール内のリンクやサイト内のページに間違えてアクセスしないように、メールは削除し、開いたサイトはそのまま閉じてしまいましょう。

クレジットカード情報を入力してしまった!

誘導された先でクレジットカードを情報を入力してしまった場合は、速やかにカード会社に連絡しましょう。
不正利用を防ぐためにも、素早い対応が必要となります。
カード会社へ事情を説明し、あなたがやるべきことなどを確認しましょう。
すでに不正利用されてしまった場合は、カード会社への連絡と合わせて、警察への連絡も行いましょう。

銀行口座の情報を入力してしまった!

銀行の口座番号やパスワードなどを入力した場合も、まずは銀行へ連絡し、どういった情報を入力してしまったかを伝え、銀行の指示に従って暗証番号の変更など、被害を防ぐための対応を行いましょう。

住所や電話番号を入力してしまった!

自宅住所や普段使用している電話番号を入力してしまった場合、その情報を元に「漏洩したあなたの情報を削除できます」などといった不審な電話やメールが届く可能性が考えられます。
あなたの情報が漏洩していることを把握している人物からの提案には乗らず、すぐに消費生活センターに相談しましょう。

WebサービスのIDやパスワードを入力してしまった!

アカウントIDやパスワードを入力してしまった場合は、すぐにIDやパスワードを変更しましょう。変更が間に合えば、不正ログインを防ぐことができます。
もしも、IDやパスワードなどを他のサイトでも使用していた場合は、同じID・パスワードを利用しているサイトすべてで変更作業を行いましょう。
IDやパスワードを使い回していると、こういったトラブルが発生した際に被害が拡大してしまうため、同じものを使い回すことはやめましょう。

すでに被害に遭ってしまった場合は?

個人情報を入力したサイトが偽サイトであることに気づかず、実際に不正利用されたことで情報漏洩していることが発覚した場合は、すぐにクレジットカード会社や銀行に連絡して利用停止手続きを済ませましょう。
また、金銭被害を受けた場合は、迷わず警察に連絡することも大切です。

IDやパスワードが漏洩し、アカウントが乗っ取られてしまった場合は、すぐに運営会社に通報しましょう。

フィッシング詐欺を防ぐには

フィッシング詐欺による情報漏洩を防ぐためには、怪しいメールに記載されているリンクを踏まないことも大切ですが、その他にも基本的なことを知っておく必要もあります。
たとえば、「銀行やクレジットカード会社が、メールでカード番号やパスワードを確認することはない」ということを知っていれば、そのような問い合わせメールが来ても、偽のメールであることに気づくことができます。

届いたメッセージ内容に不安を感じたときは、公式のホームページで情報を確認することも大切です。もちろん公式アプリでも問題ありません。
情報を確認する場合は、決してメッセージ内に記載されているリンクから移動しないようにしましょう。普段利用するサイトは、ブックマークしておくと安心です。

また、表示されたサイトで求められたからといって、安易に個人情報を入力しないようにしましょう。本当にその情報を入力する必要があるのか、入力前に確認する癖をつけましょう。

最後に

フィッシング詐欺の手法も進化しており、見ただけでは判断できない、本物と見分けのつかない偽サイトすら作られるようになっています。
「怪しいメールなら見ればわかる」「私はそんなサイトには騙されない」などとは考えず、いつでも慎重に行動しましょう。
セキュリティソフトでの二段階認証の設定など、基本的なセキュリティ対策も必要ですが、最新の情報をチェックし、現在はどういうサイトや会社の利用者が狙われているのかを知っておくことも大切です。
セキュリティソフトでの対策、そして様々な情報を知っておくことで、フィッシング詐欺の被害を防ぎましょう。