スマホの安心安全講座 iPhone編
iPhoneには、実は「機能制限(ペアレンタルコントロール)」という便利なものがあります。ご存知でしたか?
子供のiPhoneを保護者が適切に機能制限することで、様々なトラブルを防止することができます。
今回の特集では、この機能制限を解説し、おすすめの設定方法をご紹介します。
従来のフィーチャーフォンと比較して、多機能で高性能のiPhone。
それを子供に持たせるとなると、以下のような心配はありませんか?
機能制限を上手に活用すれば、安心して子供にiPhoneを持たせることができるのです。
まずはじめに、「機能制限(ペアレンタルコントロール)」の設定画面に移りましょう。
iPhoneを購入した時点では、この機能は「オフ」になっているため、必ず設定変更が必要です。
ここで入力するパスコードは、iPhoneのロック解除用のパスコードとは異なる、機能制限専用の4桁のパスコードです。
このパスコードは子供に知られないように、また忘れずに管理しください。
それでは、先ほどご紹介した心配例とそれを解決する機能制限をそれぞれご紹介します。
変なサイトにアクセスしないように制限する、つまりiPhoneに最初から搭載されているWebブラウザ「Safari」の機能を制限する方法を紹介します。
「許可」メニューから「Safari」を「オフ」にすることで、ホーム画面上から「Safari」のアイコンがなくなり、起動できなくなります。
ただし、この設定はWebブラウザの使用を一切禁止することになり、全く問題ないサイトも閲覧不可能となるため、中高生にはかなり厳しい制限ともいえます。
その場合は、Safariの機能を制限するのではなく、「アダルトコンテンツを制限」することをおすすめします。
これにより、Appleがアダルトコンテンツと判定したサイトへのアクセスはブロックされます。
また小学生など、より厳しく許可コンテンツを制限したい場合には、「指定したWebサイトのみ」の選択することで、閲覧できるWebサイトを全て指定することも可能です。
スマートフォンは、Webブラウザだけではなく、アプリを介してインターネットにアクセスすることが可能です。
そして最近では、LINEやカカオトーク等のコミュニケーションアプリのIDを交換することを目的にした非公式アプリが多数存在します。
そのため、Webブラウザの制限とあわせて、アプリによるインターネット接続にも制限を加えることをおすすめします。
ただし、この設定はアプリのインストールを一切禁止することになるため、中高生には少し厳しすぎる制限かもしれません。
その場合は、アプリのインストール機能を制限するのではなく、「許可するAppのレート」を設定することをおすすめします。
Appleが設けている利用者年齢基準をベースに、4歳以上、9歳以上、12歳以上、17歳以上の4段階から選択できます。
基本料金が無料のソーシャルゲームでも、ゲームを有利に進めるためのアイテムは課金することで手に入る、というのが一般的です。
中でも、子供がアプリ内課金を繰り返して、多額の請求が発生している事例が、問題になっています。
そのような事態を未然に防ぐために、「App内での購入」を制限することをおすすめします。
これにより、アプリ内で課金を行おうとした際には、警告メッセージが表示され、一切課金ができなくなります。
それでも、どうしても課金が必要だと子供が主張する場合は、アプリの種類と課金の理由を一緒に確認した上で、必要に応じて一時的に機能制限を解除することをおすすめします。
昨年の特集「知っていましたか?スマホトラブルとその防止策」では、平成24年度のスマホ所有率について、「高校生では半数以上」、「中学生でも4人に1人の割合」と紹介していました。
その1年後、平成25年度の内閣府調査では、スマホの所有率が「高校生では82.8%」、「中学生では47.4%」と発表されており、その割合はこの1年で急増しています。
※出典:内閣府 平成25年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)
現代の子供たちは、物心がついた時から身近に情報機器があり、スマホの操作にも慣れていますが、知識やモラルが伴わないために、トラブルに巻き込まれるケースも少なくありません。
その点は保護者である親が責任を持ち、子供たちが正しくスマートフォンやインターネットを活用できるよう、見守ってあげて下さい。
なお、Android端末についてはこちらでご紹介しております。