インターネット初心者必見!フィルタリングの基礎知識
インターネットは世界中の誰とでも気軽にコミュニケーションをとることができる、とても便利なツールです。
しかしその反面、違法なサイトや有害な情報など、中には危険なサイトも存在します。
そのような危険なサイトから身を守るために欠かせないのがフィルタリングです。
中学生の子どもがいるAさん。
子どもが家庭のパソコンを利用する際には、変なサイトにアクセスしないように、またオンラインゲームに熱中しすぎないように、いつもとなりで見守っていました。
けれど、前々からパートタイムの仕事に就こうと考えていたAさん。
仕事をはじめるにあたって、自宅で子どもの様子を監視することができなくなることを見越し、パソコンにフィルタリングを導入しました。
※ 上記は一例で、お使いのフィルタリングによって機能詳細は異なります。
高校生の子どもがいるBさん。
子どもに新しくスマホを持たせることになりました。
新規契約の際、携帯電話販売店の店員からフィルタリングサービスの加入をすすめられましたが、「友達はみんなフィルタリングの設定をしていない」という子どもの言葉を信じて、加入しませんでした。
フィルタリングを設定したほうが“安心で安全“ということはおわかりいただけたと思いますが、そもそもフィルタリングとは何なのか、ご存知でしょうか?
フィルタリングとは、インターネットのページを一定の基準により、「表示してよいもの」と「表示禁止なもの」にわけ、子どもに見せたくない有害なサイトにはアクセスできないようにするシステムやサービスのことです。
フィルタリングの方式には、大きく分けてホワイトリスト方式とブラックリスト方式の2つがあります。
子どもにとって安全で問題ないと思われる、一定の基準を満たしたサイトのみにアクセス可能で、それ以外のサイトへのアクセスを制限する方式です。携帯電話の公式サイト(※)などが該当します。
※ 携帯電話会社が提供するポータルサイトに掲載されるウェブサイト。SoftBankのYahoo!ケータイ、DoCoMoのiMenuなど。
出会い系サイトやギャンブル、アダルト等、子どもに有害と思われる特定のカテゴリーに属するサイトへのアクセスを制限する方式です。携帯電話では、フィルタリングリスト提供会社がサイトのカテゴリーを分類し、携帯電話会社がアクセス制限対象のカテゴリーを指定しています。
また、インターネットの利用可能時間や対象サイトを保護者が任意で設定できる機能は、保護者機能(ペアレンタルコントロール)と呼ばれ、子どもの年齢や家庭のポリシーにあわせてレベルを選択することができます。
フィルタリングは、インターネットの発展と社会情勢の変化にあわせて進化を続けてきました。
国内で初めてパソコン向けのフィルタリングが登場したのは、1996年。
いわゆるアダルトサイトが流行しはじめ、インターネットで集団自殺を呼びかけるいたましい事件が発生したのがこの頃です。
初期のフィルタリングは、麻薬や拳銃などの違法な情報、性表現・暴力表現などの子どもの育成に有害な情報等を掲載しているURLをブロックするものでした。
2000年頃、出会い系サイトが普及し、サイトへの勧誘方法や利用料金請求に悪質な手口を使うサイトも現れ、社会問題となります。
そのような背景から、フィルタリングのブロック対象に出会い系サイトも追加されるようになったのです。
携帯電話向けのフィルタリングは、2003年頃に携帯電話会社が提供する公式サイトだけが閲覧できる、ホワイトリスト方式が先に登場します。
携帯電話会社がその基準を定めていましたが、内容の一部が不透明であったり、中学生以上の青少年には制限が厳しすぎる、といった問題がありました。
その後、ブラックリスト方式の携帯電話フィルタリングも登場しますが、特定のカテゴリーに分類されたサイトは、有害ではないサイトもフィルタリングの対象となってしまい、こちらにも課題がありました。
2005年頃には、携帯電話でのインターネット接続機能が充実し、パケット定額制などによる通信料金の低価格化も進み、携帯電話からのインターネット接続が青少年にも一般化します。
一方で、携帯電話はパソコンと異なり保護者の目が届かないため、携帯電話からインターネットへアクセスした青少年が犯罪に巻き込まれる事件なども多く報道されるようになってきました。
そのような現状に危機感を感じた政府は、フィルタリングの普及を促進するため、様々な議論を重ねながら法整備を行っていったのです。
大きな転機は、インターネットの有害情報から青少年を守ることを目的として2009年に施行された「青少年ネット規制法」(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)です。
この法律により、インターネット接続サービスを提供する携帯電話会社に対して、利用者が18歳未満の青少年である場合には、保護者からの申し出がある場合を除いてフィルタリングサービスを適用することを義務づけられるようになりました。
最後に、進化した最新のフィルタリングの機能を一部ご紹介しましょう。
あらかじめおすすめのブロック設定がされている上で、好みに応じてカテゴリー毎にブロックON/OFFを個別に設定する機能です。
掲示板やブログへの書き込み、画像のアップロードを制限することができる機能です。
設定した言葉が含まれるサイトをブロックする機能です。
子どものWebサイト閲覧状況、SNSの利用状況、インスタントメッセンジャー(※)の使用状況に応じてメールで管理者(保護者)に通知する機能です。
※ チャットやファイル転送などを行うことができるメッセージ交換ソフト。SkypeやYahoo!メッセンジャーなど。
メールを通知する条件を、子どもがWebサイトにアクセスしてブロックされたとき、インスタントメッセージで疑わしい会話がされたとき等、設定する機能です。
子どものWeb利用状況をレポートする機能です。カテゴリー別、時間別、ユーザー別等の表示があります。
小学生低学年、小学生高学年、中学生、高校生、大人、企業など、利用者の対象年齢を選択して、フィルタリング設定を簡単に行う機能です。
携帯電話のフィルタリングは、携帯電話会社各社が提供しております。
詳細は、過去の特集記事知っていましたか?スマホトラブルとその防止策で紹介していますので、ぜひこちらを参考にしてください。
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お子様やご家族に見せたくない有害サイトの表示ブロック、インターネットの利用制限などができますので、分かりやすく確実なインターネット管理を実現させることが可能です。