しかし、そんな便利な生成AIは使い方を間違えてしまうと、企業への損害だけでなく、社会問題につながってしまう可能性もあります。生成AIを利用する際、どのような点に気をつけなければいけないのでしょうか?
生成AIで何かを作り出す場合、必要なデータを入力することになりますが、その入力したデータは学習データに組み込まれることがあります。
そのため、内部情報や顧客情報などを入力してしまうと、本来なら公開されてはいけないデータが誰かの生成物に反映され、情報漏洩が起こってしまう可能性も考えられます。
また、入力したデータがどこにどのような形で保存されているのかを確認することは難しく、把握できない場所に情報が保存され続ける状態になってしまうかもしれません。
出力された情報には誤情報や著作権物も含まれているかも
生成AIは膨大な学習データから、指示された資料や画像などを生成しますが、その学習データの中には誤情報が含まれていることもあります。
生成AIは学習データの真偽を精査して生成してくれるわけではありません。生成された情報を鵜呑みにせず、本当に内容があっているのかを調べる必要があります。
また、学習データに含まれている内容によっては、生成した作品に著作権や商標権などの権利侵害が発生する可能性もあります。
利用した生成AIサービスが商用利用可であっても、出力された作品が商用利用可能かどうかは保証されていません。
プロンプトインジェクションとは、チャットボットなどで特定の命令を出すことで、本来なら出力されない機密情報などを無理やり出力させる方法です。
生成AIは本来のルールよりも利用者の指示を優先する場合もあるため、公開されることのない内部情報や保存データを公開してしまう恐れもあります。
質問回答用のbotに生成AIを利用する場合は、企業情報を漏らさないためのプロンプトインジェクション対策が必須です。