【NordSecurity】によって毎年作成・発表されているパスワードランキング。
全44カ国を対象に作成されており、総合ランキングだけではなく、各国ごとのランキングも見ることができます。
このランキングで上位に記載されたパスワードは、解析されるまでの時間が1秒もかからず、一瞬で突破されてしまいます。たとえ重要な情報のないアカウントのパスワードであっても、このランキングに記載されているものは使用しないほうがいいでしょう。
もしかしたら、ランキングを見て「これもだめ！？」と思うものもあるかもしれません。

国ごとによく使われるパスワードの順位は多少異なり、日本では「123456789」という、1〜9までの数字を順番に並べたものが1位に選ばれました。
2位は「password」、そして3位は「12345678」。

数字を順番に並べた簡単なものや、おそらく初期設定として入力されていたのではないかと思われる「password」という単語が上位にランクインしています。
いくつものパスワードを作成・管理することが面倒だと感じてしまい、覚えやすいものや、わかりやすいものを設定していたり、初期設定から変更を忘れている方が多いのかもしれません。
これらのパスワードは、解析されるまでにかかる時間はわずか1秒程度のため、不正ログインを防ぐのは難しいでしょう。
日本のランキング4位には「1qaz2wsx」が入りました。
先程までの数字の並びに比べると、こちらはランダムに設定された文字列に見えるますが、実はキーボードの左上から縦に順番に押しただけで入力できるパスワードだったりします。ランダムな文字列に見えても、キーボードのキー配列を利用した文字入力パターンもよく使われているため、解析までの時間は数字を順に並べたものとあまり変わりません。
44カ国の総合ランキングでは、数字のみのパスワードが３位までを独占しています。
1位が「123456」、2位が「123456789」、3位が「12345678」という、数字を順に並べたもので簡単に入力できる、数字のみのパスワードが上位に並んでいます。

これらのセキュリティレベルの低いパスワードは、国を超えて、多くの人々によく使われているようです。

企業でよく使われているパスワードは、日本の企業ランキング1位は「password」。そして2位は「12345678」でした。 個人のランキングと大きく変わる内容ではありませんでした。 企業で使用されるパスワードであっても、数字を順に並べたものや、初期設定のままになっている可能性のあるパスワードが多く利用されているようです。
ランクインしたパスワードは、入力することも記憶することも簡単で、使い勝手がいいかもしれませんが、それは不正ログインを狙う人々にとっても同じことです。
自分の、そして企業の情報を守るためには、数字や英字、記号などを組み合わせたセキュリティレベルの高いパスワードを設定する必要があります。
いくつものアカウントを持っている場合、重複しないパスワードをいくつも考えるのは難しいため、パスワード生成ソフトや管理ソフトなどを活用し、ランクインしないようなパスワードを設定しましょう。

さまざまなサイトや記事で「こういうパスワードは危険ですよ」と情報が流れても、毎年発表されるランキングでは同じようなものが上位を占めています。
「自分は被害にあっていないから大丈夫」と思っている人も多いかもしれませんが、これから先、どこかであなたの財産が、会社が、個人のアカウントが狙われるかもしれません。
あなたの情報を、財産を守るためにも、セキュリティレベルの高いパスワードを正しく設定しましょう。