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特集記事

警察からの電話は本物?

倍増する特殊詐欺被害

警察庁や国民生活センターの発表によると、令和7年の特殊詐欺被害、いわゆるオレオレ詐欺被害は、前年度と比べて倍増しています。そのうちの7割以上がニセ警察官からの電話をきっかけに起きているものです。
また、スマホを使いこなしているはずの20代30代の被害者も、高齢被害者とほとんど変わらない件数にまで増えています。
ニセ警察官詐欺がいかに身近に迫っているかが解るのではないでしょうか。

巧妙化する「偽警察官」の手口

最近のなりすまし詐欺は、単に電話で名乗るだけではありません。視覚的な情報も悪用して信じ込ませようとしてきます。

■電話番号を偽装する
警察署の電話番号や、末尾が「0110」の番号から着信があるように見せかける技術が使われることがあります。

■ビデオ通話で「ニセの警察官」を見せる
LINEやSkypeなどのビデオ通話を利用し、警察の制服を着た人物や、警察署の取調室のような背景、警察手帳や捜査資料などを見せて信憑性を高めます。

■ニセの「逮捕状」を送りつける
SNSやメールを通じて、あなたの名前が入ったニセの逮捕状や捜査令状の画像を送ってきます。

本物の警察なら「絶対しないこと」

詐欺かどうかを見分ける最大のポイントは、電話の相手が「お金」の話を持ち出すかどうかです。以下の行為は、本物の警察官や検察官が電話やSNSで行うことは絶対にありません。

示談金や保証金を要求する

「逮捕を免れるため」や「調査のため」という名目で、現金の振り込み、電子マネーの購入、暗号資産の送金を要求することはありません。

暗証番号や通帳を預かろうとする

キャッシュカードの暗証番号を聞き出したり、カード自体を預かりに自宅へ来たりすることも、正当な捜査手順ではありません。

LINEやSNSで連絡を取る

そもそも警察が公式な捜査で、個人のLINEやSNSアカウントを通じて連絡したり、書類を送ったりすることはありません。

被害を防ぐための具体的な対策

まずは、知らない番号、「+1」や「+44」などから始まる国際電話番号からの着信には出ないことが重要です。そもそも詐欺師と接触する機会を減らすことができます。

もしも電話に出てしまった場合は、その場で話し続けず、一度電話を切ってください。
その後、自分で調べた警察署の代表番号や、警察相談専用電話「#9110」にかけ、本当にそのような捜査が行われているか確認しましょう。
着信履歴に表示されている電話番号を検索して調べてみることも有効です。

そして、少しでも不審に思ったら、家族や知人、最寄りの警察署に相談してください。
「時間がない」「誰にも言うな」と言われ、「今すぐ自分一人で解決しなければならない」とつい思ってしまうかもしれませんが、それこそが詐欺師の手口なのです。

最後に

最新技術や心理的な隙を突いた詐欺の手口は、日々進化しています。「自分は騙されない」という自信が、かえって隙を生んでしまうこともあります。
警察から電話が来ても慌てず、まずは「お金の話が出たら詐欺」という基本を思い出し、冷静に対処しましょう。

少しでもおかしいと感じたら、お金を払ってしまう前に必ず身近な人や専門機関に助けを求めてください。