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特集記事

SNSの乗っ取りに注意

友人を装ったスパム

Facebookメッセンジャーで友人から送られてきた動画をクリックした結果、アカウントを乗っ取られてしまったという事案が発生しています。
数年前にも行われていた手法ですが、再び人々の前に姿を現しました。
この手法はアカウントの乗っ取りだけでなく、自身が開いてしまったものと同じ動画を、瞬く間に友人たちへ拡散してしまう、かなり危険なスパムなのです。

アクセスするとどうなる?

送られてくるメッセージには動画のみが添付されている場合と、「ここであなたを見ました」「このビデオはいつですか?」などの文章があわせて記載されていることがあります。中には、仕事関連で使用していた文言がそのまま使用されていたという例もあるようです。

送られてきた動画をクリックすると、Facebookと同じデザインのログイン画面が表示され、メールアドレスとパスワードの入力を求められます。
「Facebook内のデータだから、入力が必要なのかな?」と考え、ここでログイン情報を入力すると、入力された情報をもとに、あなたのアカウントが乗っ取られてしまいます。

アカウントが乗っ取られてしまうと、その後はFacebookの友人たちへ、勝手に大量のスパムメールが送信されるようになります。
Google Chromeを利用して閲覧している場合は、スパムメールを自動送信するための拡張機能をダウンロードされてしまう場合もあります。
それだけではなく、ウイルスの感染やFacebook記事の公開範囲などの設定変更、見知らぬメールアドレスの登録等が知らない間に行われてしまう場合もあるのです。

予防と対処

では、このような危険な乗っ取りを防ぐために、私たち利用者が注意する点について解説していきます。
また、もしもアカウントが乗っ取られてしまった場合の対処法についても確認しましょう。

友人からの連絡であっても確認を怠らない

まず最初に、友人からのメッセージであっても、疑いもせずリンクを開かないことが重要です。近いうちに動画が送られてくる予定があったとしても、本当にそれは友人が送ってきたものなのか、文面におかしな箇所が無いか確認してから開くようにしましょう。

二段階認証や基本的な設定を怠らない

ログインの際に一つ手間が増えますが、二段階認証の設定も乗っ取りを防ぐためには有効な手段です。アカウントを守るためにも、二段階認証は設定しておきましょう。
また、パスワードを生年月日のように分かりやすいものにしない・使いまわさないなどの基本的なこともしっかり守っていきましょう。

もしもの時は、まず周りの人々に知らせる

アカウントが乗っ取られ、メッセージが送られてしまった場合は、まずは「メッセージ内のリンクを開いてはいけない」ということを周りの方々に伝えましょう。
周りの方々がリンクを開いてしまったら、感染はどんどんと広がってしまいます。

パスワードを変更し、登録情報を確認する

また、被害を広げないためにも、ログインパスワードの変更を必ず行いましょう。
アカウントに登録されている情報も確認し、見覚えのないアドレスなどが登録されていれば、削除を行いましょう。

最後に

友人とのやり取りに見せかけたこのスパムはかなり危険です。
届いたメッセージの内容をすぐに見たい時でも、その前にちょっとだけ立ち止まって、 本当に友人からのメッセージなのかを確認するようにしましょう。
また、二段階認証やパスワードの更新など、予防のための対策も忘れずに行いましょう。